書籍紹介『タネまく動物:体長150センチメートルのクマから1センチメートルのワラジムシまで』
著・編集:小池伸介,北村俊平
イラスト:きのしたちひろ
2024年出版。文一総合出版。
〇紹介(星野智氏)
野生動物の採食生態と大きな関りを持つ「種子散布」。
植物と動物,それぞれの繁栄のためには欠かせない生命現象。
植物が動物を「強制」しているのか,それとも互いに「共生」しているのか。
彼らの密接な関係性に関して,日本産動物をテーマにフォーカスした一冊。
本書で得られるインスピレーションは,各動物種の栄養管理だけでなく,
野生本来の採食行動の発現や,里山保全・環境教育・地域教育の推進などにも大きく寄与するだろう。
〇著者コメント(北村俊平氏)
日本国内の研究事例を中心にタネまく動物たちを対象としたユニークな研究を行ってきたメンバーに研究成果をまとめていただきました。図解イラストにも研究者のこだわりが詰めこまれています。ツキノワグマ、ニホンザル、ニホンテンの章では、タネを運ぶ距離を推定する際に動物園等の飼育個体が活躍しています。長期モニタリングや新技術の活用、こんな動物もタネを運ぶ!?など、最新の知見を盛り込んだ一冊です。